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ピンポンペダル(過去の日記より)


 先日、本番にあるものを忘れた。
何を忘れたか。
それは「ダンパーペダル」。

 ダンパーペダル、すなわちピアノでいう右のペダルである。ダンパーという音を止める部品を一斉に上げ下げして、豊かな響きをつけたり、なめらかな音楽の流れを表現したりする。ピアノ弾きは皆さりげなく使っているように見えるが、このペダルは演奏上絶対に欠かせないものである。キーボードではそれが分離した部品となっていてケーブルで本体に差し込んで使うようになっている。それを忘れた。

 8月某日、江波氏(オカリナ奏者江波太郎)毎年恒例の「ホテル・ロビーコンサートツアー」に同行した。
 最初の現場で、セッティングも終わろうかというときにペダルがないことに気がついた。場所は長野、期間は4日間。取りには帰れない。なければ仕事にならない。でも、例えば靴下がなければコンビニで買えばいいし衣装がなければシマムラで買えばいい。そんないつもの感覚で、ちょっと買ってきますと江波氏に言い残して街に下りた。

 でも、甘かった。ジャスコにない。地元の楽器店にもない。電気店にもない。当たり前だ、考えてみたら靴下の人口普及率は99.9999%だろうが、ダンパーペダルのそれはおそらく0.00023%くらいなはずで、都心ならいざ知らず、地方でおいそれと手に入るはずがないのだ。結局1時間ほど駆けずり回ったところで収穫なし。本番は迫るしさすがに焦って、なにがちょっと買ってきますぅだその前に忘れるなバカヤロウ、などと自分で自分を罵倒しながら最後に飛び込んだのが、デーツーというホームセンター。もうこうなるとなんにでもすがりたくなるもので、イメージしたのは使えるかどうかも存在するかどうかもわからない電動工具のコントローラない。農機具のフットスイッチない。ない・・・ないない。ないっ!
 
 店内をくまなく2周したあたりで、よしペダルなしでどこまでやれるか・・・と腹をくくり始めた矢先、通りかかった防犯用品コーナーに機能説明がてらディスプレイされていた防犯センサーライトが、私を察知してピカリと点灯した。そしてその"後光"のような光の照らす先には、「玄関チャイムの部品」がたくさんぶら下がっていた。

チャイム押しボタンピンポーンスイッチペダル?

気がつくと売り場にしゃがみ込んで思いっきりニヤリとほくそ笑んでる自分がいた。
で~き~る~か~も~!!!

時間も迫っているしこれしかない!たくさんあるチャイムの押しボタンを片っ端から手にとって指で押してみる。カチカチカチカチ。

・・・指で?ちがう!足だ!ペダルなんだから。

ひっつかんだ商品を包装パッケージごと静かに床に置き、しゃがみ込み、辺りを見回し、靴を脱いで(この辺が真面目)おそるおそる踏んでみる。・・・カチ・・・・・。一度やったらそこからはもう一気にまた片っ端から手にとって置いてはカチ置いてはカチ、カチカチカチカチ・・・。まるでコサックダンスをするロシアのじいさんのごとく、しゃがんだまま足を曲げ伸ばし、感触を確かめていく。あと1分それを続けていたら間違いなく警備員が飛んでくるだろうという頃にやっと選定したのが、松下電工「チャイム用小型押しボタン(ワイド)EG125P」。
押しボタンワイド

それに適当な板を買って車に飛び乗り現場に戻って機材用ケーブルの一端をちょん切って線を2本に分けたならそれを分解したボタンの端子に絡ませてふたをして付属のねじで板に固定して・・・できあがり。
ピンポンペダル1 ピンポンペダル2

音符マークが「音楽家用」をさりげなく主張(笑)

でも、使えなきゃおしまいだ。さあ、使えるのか!江波氏の半信半疑の視線を感じながら本体に神妙に差し込み神に祈る。

ド(弾く)カチ(踏む)指離すオーー(音伸びる)

・・・できた・・・。やったよ松下電工!えらいよ押しボタン(ワイド)!!

おかげでそれ以降の本番は難なくこなし、MCネタも増え、3日目くらいからは私もMCに応えて手際よくペダルを頭上に掲げて客に見せたりして、かえって盛り上がった。



その話を当地の知り合いに話すと

「なーんだ、俺に言ってくれりゃあよかったのに。2つ持ってるよ」・・・(爆)




そしてあれから4年ほど経つが、用は済んだはずなのに、なぜか愛おしくて捨てられないのだ・・・



※ピンポン・ペダルの作り方:用意するもの→松下電工「チャイム用小型押しボタン(ワイド)EG125P」 「フォンシールド」 「適当な板」「カッター」「プラスドライバー」
フォンシールド片方切断→編み線と芯線2本に分け→ボタンの2つある端子に巻いてねじ留め(編み線と芯線をどちらに留めるかによってダンパーペダルの動作が逆になるので注意)→板にビス止め→ケースをはめる。踏むとピンポーンと鳴るのが難点 (うそ)。制作費548円。

.23 2012 コメント0

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